日本の知的障害者がピープルファーストに出会ったのは1991年、 アメリカから来日した知的障害を持つ当事者コニーとその支援者バーバラでした。生き生きと自分のことを決めているコニーと、支援者のバーバラの対等な関係に衝撃を受けます。
第1回の大会が開かれたのは1994年。そして、昨年11月に大阪で第25回ピープルファースト大会が開催されました。映像は、カナダで初めてピープルファーストを体験した知的障害当事者、生田進さんの「長いようで短かった25年やなあ。わしは、このピープルファーストに出会っていなかったら何も知らんでいた。ピープルファーストがどうやって生まれたのかを知ってほしいんや」の語りとともに、 25年のあゆみをふり返ります。
最初のころから関わっている東京の佐々木信行さんは「ピープルファーストは、ぼくの生きていることの、もう一部になっている」と語ります。そして、北海道の土本秋夫さんは「ずっと気持ちをまげないでやってもらいたいな。障害者である前に一人の人間として、差別されないこと。自分を信じること、仲間を信じること、まわりの人たちも信じること」と、次世代の人に思いを伝えます。
25年間つづけてきた活動の重みと当事者の思いが伝わる作品に仕上がっています。
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Fさん | 大阪府(2020年11月28日)
ピープルファーストの活動理念や生まれてきた背景、長年活動してきた当事者の思いを知ることができました。当事者の思いを知る、感じようとすることは、忘れてはいけない大切な支援の原点だと改めて感じました。
Kさん | 大阪府(2020年10月29日)
パンジーだよりを見て、生田さんや土本さんの顔を見て懐かしくてすぐDVDを購入しました。カナダのトロントやアメリカのサクラメントに行った時のことが思い出されます。大きな大会にびっくりし、しかも知的障害者当事者本人が運営しているのにはカルチャーショック!! ピープルファーストのこれからの活動を応援しています。
Tさん | 神奈川県(2020年9月14日)
日本のピープルファーストは、パンジーの歴史と重なり合ってあるのだと、あらためて実感したところです。
しかも、生田さんの個別的な生き方が、パンジー、PFの大きなうねりとなって成長していくことに深く感銘いたしました。
日本社会の未来に暗雲が立ち込めていますが、長い歴史の視点から現状を受け止めるのなら、差別からの解放に向けてひるまず歩み続けているパンジーの仲間の皆さんから励ましをもらいました。 ありがとうございます。
先輩パンジーを道標として、PF横浜も前に向けて歩く覚悟です。
Tさん | 北海道(2020年9月11日)
25年前にピープルファーストをやることになったことが、とてもわかりやすくなっている。
ながいことピープルファーストをやってきたこと、今、ピープルファーストと言って
差別や虐待といっているけど、最初にやると決めて、ピープルファーストをはじめた仲間たちがいることを忘れてはいけない。
ピープルファーストをやってなかったら、大勢の仲間たちに出会ってない。
Nさん | 大阪府(2020年9月10日)
貴重な歴史的映像が盛りだくさんで、こうした映画を作っていただいたことに感謝申し上げます。立命館大学生存学研究所関係のメーリングリストで紹介させていただきました。
Sさん | 大阪府(2020年9月9日)
古い貴重な映像が多く、ピープルファーストの歴史がよくわかりました。
また、みなさんのお気持ちや熱意がよく伝わってきました。
海外の仲間は「自分のことを自分のことばで話すことができる」ことに驚いた、という、東京の佐々木さんのことばがとくに印象的でした。
「やさしいことば」は、自分のことを自分のことばで話すための運動なのだと、あらためて感じました。
障害学会などで、DVDを紹介していきたいと思います。